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ジョン・ボーグル氏は国際株に投資することを反対していたのか?

Posted: 土 8 20, 2022 11:39 pm
by Sota
はじめまして。

コロナ禍から投資を始めて、米国高配当ETF、世界株式・債券・コモディティETFへの分散投資、米国・日本個別株などYouTuberの動画を見ては影響され、投資スタイルを変えてきました。

この度、山崎元さん・水瀬ケンイチさんの共著「【全面改訂 第3版】ほったらかし投資術 (朝日新書) 新書」を購入、読了しました。

また個人的には下記リンク先の考え方に共感を覚えています。

「普通の人が資産運用で 99 点をとる方法とその考え方」
Hayato Itoさん

https://hayatoito.github.io/2020/investing/

これまでの経験から私は個別株投資には向かないと判断し、全世界株式インデックスの投資信託と現金・日本国債での運用に切り替えたばかりです。

そして「ほったらかし投資術」で紹介のあったこの「Bogleheads日本チャプター」の存在を知りました。

腹落ちしてしまうと、株式に一括投資、あとは月々の収入から一定額を積み立て、年に一度リバランスをするだけの「ほったらかし」と考えるとすごく気持ちが楽になっています。


さて、前置きが長くなりましたが、今日、YouTubeで以下のような動画を見ました。

「インデックスファンドの父」は全世界株派?米国株派?【米国株 投資 ETF】
「投資忍者 - 米国株投資」チャンネル

https://www.youtube.com/watch?v=8V8AjfxWri0

この中でボーグル氏は
「1993年の著書『John Bogle on Investing ジョン・ボーグルの投資論』で、国際株は必要ないと述べています」
「2018年のインタビューでも考えは変わっていませんでした。」
と紹介されていました。

「Bogleheads®の投資哲学-米国外投資家向け」

https://www.bogleheads.jp/docs/

上記では「6.インデックスファンドを活用する」という項目に
「典型的な米国外の投資家にとって、1本のグローバル(「全世界」)株式ファンドやETFは、完全に分散された株式ポートフォリオを所有する最も簡単な方法です。」
また、「Bogleheads®の投資哲学(米国外投資家向け)」(英語原文ページ)

「Bogleheads® investment philosophy for non-US investors」

https://www.bogleheads.org/wiki/Boglehe ... _investors

「Use index funds when possible」の項目にも同様の記載があります。
「For a typical non-US investor, a single global ("all-world") stock fund or ETF such as Vanguard VWRD, is the simplest way to own a fully diversified stock portfolio. 」
よって、Bogleheads日本チャプターにある「Bogleheads®の投資哲学-米国外投資家向け」および英語原文のページの記載に違いはありません。(翻訳アプリで解読しました)

それでは、上記YouTubeで紹介されていた「ジョン・ボーグルの投資論」(John Bogle on Investing : The First 50 Years)(日本語のWikipediaで「ジョン・ボーグル」を検索したところ2001年の著書だと思います)と現在の「Bogleheads®の投資哲学」での投資対象の違いはどこから生じたのでしょう?

米国内向けと米国外向けで投資対象が変わるのかと思って原文ページの「Bogleheads® investment philosophy」

https://www.bogleheads.org/wiki/Boglehe ... philosophy

も見てみましたが、
「Bogleheads also like to use low cost index funds to hold international stocks, so they can take advantage of economic growth in other countries. Vanguard Total International Stock Market Fund is one such fund that owns a portion of most international public companies in both the developed and developing worlds. 」
とあります。

私は英文が読めないので翻訳アプリを通してしか理解できていません。
そのため、上記YouTubeで紹介されていた書籍も読んでおりません。

つきましては、上記書籍を読まれた方やその他ジョン・ボーグル氏の書籍を読まれた方がいらっしゃいましたら、彼が書籍の中で「国際株に投資することを反対」していたのが事実なのか。

もし、後年になってその考えが変わったのであればそれが掲載されている書籍を紹介いただいたり、彼個人の考えと「Bogleheads®の投資哲学」の違いはどこで生まれたのかなどを教えていただければ幸いです。

Re: ジョン・ボーグル氏は国際株に投資することを反対していたのか?

Posted: 水 8 24, 2022 12:16 pm
by m_konno
sotaさん、投稿ありがとうございます。Bogleheads®日本チャプター代表の金野です。

私は10年弱バンガード・インベストメンツ・ジャパンにマーケティング&広報として勤務し、米国出張時に2回ほどボーグルさんと直接お会い出来る機会がありました。在籍当時、バンガードも一部協力したBogleheads®年次総会にも参加したことがありますので、私の方で知っていることを投稿いたします。

まず、「ボーグル氏個人の考えとBogleheads®の投資哲学の違い」ですが、Bogleheads®のウェブサイト: https://www.bogleheads.org/forum/index.php には
" Bogleheads.org – Investing advice inspired by John Bogle" (ボーグル氏から着想を得た投資アドバイスグループ)
と書かれています。

Inspired byは「〜に端を発する」、「〜着想を得る」という意味になりますので、ボーグル氏の投資哲学に着想を得てBogleheadsのメンバーがまとめ上げたものが「Bogleheads投資哲学」になり、Bogleheadsの投資哲学=100%ボーグル氏ではありません。

「Bogleheads投資哲学」は
米国投資家向け: https://www.bogleheads.org/wiki/Boglehe ... philosophy
米国外投資家向け: https://www.bogleheads.org/wiki/Boglehe ... _investors

の2種類あり、「米国投資家向けの投資哲学」2.2には以下の記載があります。
Bogle recommends a simple portfolio of only two funds for many investors: Vanguard Total Stock Market Index Fund and Total Bond Market Index Fund.
A portfolio held by many Bogleheads forum members is the three fund portfolio, which allocates investments among a U.S. Total stock market index fund, a Total International stock market index fund, and a U.S Total bond market index fund.
(ボーグル氏は米国株+米国債の2つのインデックスファンドを組み合わせたシンプルなポートフォリオを推奨しているが、多くのBogleheadsメンバーは3つのインデックスファンドの組み合わせ(米国株、グローバル除く米国株、米国債券)を保有しています。)
推奨ポートフォリオも異なりますし、ボーグル氏は短期的な投機を可能にするE T Fに反対の立場を取っていましたが、Bogleheads®の投資哲学では、インデックスファンドに投資する方法として、投資信託やE T Fを活用することをお勧めしています。

このように見解が異なる中、Bogleheads®とボーグル氏の関係が良好ではなかったかというと、そのようなことは全くなく、Bogleheads®の年次総会にはボーグル氏も参加され、Bogleheads®メンバーと楽しそうにコミュニケーションやディスカッションするボーグル氏の姿を、バンガード本社出張時、宿泊先のホテルがBogleheads®年次総会会場だったこともあり、私も何度か目にしました。

ボーグル氏は「先陣を切る信念の人」で、自分自身の言動に対し一貫して責任を持ち「航路を守り続けた」からこその「米国株支持」であり、E T Fに反対の立場を取った部分もあると個人的には思います。ETFを着想から形にしたアメリカン証券取引所のネイサン・モスト氏のことは「先駆者としての彼に敬意を表し、ここに書き記したい。」と『航路を守れ』※の中で紹介しています。

米国MornigstarのディレクターでBogleheads®メンバーでもあるChristine Benz氏がボーグル氏にインタビューした動画(https://www.youtube.com/watch?v=P54trh0Rre8)では、”I am a believer of U.S. economy.”と言っており、米国企業の一貫性や健全性、米国企業は世界経済の縮図とも言えることなどから、米国外(International株)への投資は不要であること、米国株の方がパフォーマンスが良いにも関わらず、最近米国外(International)株式への資金流入が増えているが理解出来ないという話もしています。ボーグル氏の話は、基軸通貨を持つ米国在住の米国投資家に向けたものである点も考慮する必要もあると思います。

sotaさんが紹介して下さったYouTube動画にも米国株市場の過去の高成績が紹介されていましたが、「過去のパフォーマンスを見て投資することは、バックミラーを見て車の運転をすること」と同じで適切ではないと考えています。

Bogleheads®の投資哲学も同じ考えのもと、「4分散」では、「将来的にアウトパフォームする可能性のある市場の特定の株式を選ぼうとするのではなく、幅広く分散、または市場全体に投資出来る投資信託/ETFに投資してください」とあります。Bogleheadsの投資哲学はボーグル氏の考えを確固たる骨子にしつつも、咀嚼してBogleheads®としてまとめたものになります。

Bogleheads®とは、バンガード創業者で投資啓蒙家のジョン・ボーグル氏に敬意を込めた造語で、ボーグル氏の投資哲学の賛同者が集うコミュニティのことを言います。「Bogleheads®の投資哲学—米国外投資家向け」は、通貨や金融政策、税制、年金制度、市場の取引ルールなどが異なる米国以外の世界中の投資家向けに向けて、投資で成功して貰えるようにとまとめた米国のBogleheads先人たちによる、GIVE精神のひとつのかたちかと思います。それを翻訳し、一部日本の事情に合わせて編集して仕上げたのが、「Bogleheads®の投資哲学-米国外投資家向け」https://www.bogleheads.jp/docs/ です。

sotaさんもコロナ以降投資を始められ、いろいろな投資手法を経て、「全世界株式インデックスの投資信託と現金・日本国債での運用」に切り替えられたとのこと、実体験を掲示板で共有頂きありがとうございます。掲示板を読まれた多くの方のご参考になると思います。

私も2008年から、今振り返ってみるとまさにBogleheads®の投資哲学を実践していますが、それまでの個別株やアクティブ投信などへの投資で資産と気持ちをすり減らした分、Bogleheads®の投資哲学に沿った行動の過程と結果(まだ実践中ですが)に満足しています。投資に掛けるエネルギーが不要になることで得られる時間と余裕、心の平和、十分に満足出来るリターンなどです。

私はインデックスファンド業界と投資家の皆さんに育てて頂いたと思っているため、その恩返しとしてBogleheads®の活動をしています。
一緒にBogleheads®日本チャプターを立ち上げた水瀬ケンイチさん、虫とり小僧さん、セロンさんも、日本で地に足のついた良質な投資の考えが広まり、投資で成功するためのお手伝いが出来たらとボランティアで活動しています。
今後とも投稿などを通じてBogleheads®活動にお力添え頂ければ光栄です。

Bogleheads®日本チャプターについて: https://www.bogleheads.jp/about/#a3

とても長くなってしまいましたので :oops: 、また何か気づいた点がありましたら投稿いたします。
==========
※ジョン・C・ボーグル著、石塚順子=訳『航路を守れ—バンガードとインデックス革命の物語』、幻戯書房、2021年
https://www.genki-shobou.co.jp/books/978-4-86488-213-2

Re: ジョン・ボーグル氏は国際株に投資することを反対していたのか?

Posted: 木 8 25, 2022 5:01 pm
by Sota
金野さん、詳細なコメントありがとうございます。

「Bogleheads®の投資哲学とボーグル氏個人の考えが100%同一ではない」ということをあらためて認識いたしました。

私はボーグル氏の考えに共感した人たちの集まりがBogleheads®なのかなと思っていました。

金野さんがあげてくださった以下の部分

https://www.bogleheads.org/wiki/Boglehe ... philosophy
Mr. Bogle recommends a simple portfolio of only two funds for many investors: Vanguard Total Stock Market Index Fund and Total Bond Market Index Fund.
(ボーグル氏は、多くの投資家に対して、たった2つのファンドからなるシンプルなポートフォリオを推奨しています。バンガード・トータル・ストック・マーケット・インデックス・ファンドとトータル・ボンド・マーケット・インデックス・ファンドである。)
A portfolio held by many Bogleheads forum members is the three fund portfolio, which allocates investments among a U.S. Total stock market index fund, a Total International stock market index fund, and a U.S Total bond market index fund.
(Bogleheadsフォーラムのメンバーの多くが持っているポートフォリオは、米国トータル株式市場インデックスファンド、トータルインターナショナル株式市場インデックスファンド、米国トータル債券市場インデックスファンドの間で投資を割り当てる3ファンドポートフォリオである。)
上記は下記リンク先を見るとWikiページに初めて「Bogleheads®の投資哲学」が掲載された時点(2009年3月31日)には無かった文章であることがわかります。

https://www.bogleheads.org/w/index.php? ... ldid=12065

「Bogleheads®の投資哲学」ページの履歴に関しては下記リンク先から追っていくとどの時点で誰が編集したものかわかります。

https://www.bogleheads.org/w/index.php? ... on=history

そこで1年毎(毎年12月時点)の変遷を調べてみました。

すると2012年12月1日時点のページでは現在と同じような文章が載っているのがわかりました。

https://www.bogleheads.org/w/index.php? ... simplicity

その前年の2011年12月27日時点のページには「Bogleheadsフォーラムのメンバーの多くが〜」といった文章は含まれておりませんでした。

https://www.bogleheads.org/w/index.php? ... Simplicity

さらに2010年12月4日時点のページには「Simplicity」という項目が無いことがわかります。

https://www.bogleheads.org/w/index.php? ... ldid=20392


つまり、2009年Wikiが作成された時点では「Bogleheads®の投資哲学」にボーグル氏の「推奨ポートフォリオ(Vanguard Total Stock Market Index Fund and Total Bond Market Index Fund.)」や「Bogleheadsフォーラムのメンバーが何を多く持っているか(held by many Bogleheads forum members)」の記載はありませんでした。

2010年末から2011年末までの間に「Vanguard Total Stock Market Index Fund and Total Bond Market Index Fund.」が書き加えられました。

そして2011年末から2012年末までの間に「held by many Bogleheads forum members」の文章が加えられました。


これらを知るとBogleheads® での「投資哲学」の変遷がわかると思います。

それらを踏まえて私がどう感じているかですが、「投資哲学」というのは宗教に似ているなと思いました。

宗教自体を深く知っているわけではありませんが、人は不安になった時、道に迷った時、何かに縋ろうとすると思います。

YouTubeやTwitterなど、発信者を神と崇めるような発言を目にすることもあります。

元々の目的は同じだったものが各宗派に分かれていく。
挙げ句の果てには信者同士が対立する。

私は盲目的な信者にならないようにしていきたいと思います。

「儲ける」の「儲」という字は「信者」という文字を一つにしたものです。
「信者」ビジネスに「お布施」せず、その時間やお金を投資に回していきましょう。
m_konno さんが書きました: 水 8 24, 2022 12:16 pm sotaさん、投稿ありがとうございます。Bogleheads®日本チャプター代表の金野です。

私は10年弱バンガード・インベストメンツ・ジャパンにマーケティング&広報として勤務し、米国出張時に2回ほどボーグルさんと直接お会い出来る機会がありました。在籍当時、バンガードも一部協力したBogleheads®年次総会にも参加したことがありますので、私の方で知っていることを投稿いたします。

まず、「ボーグル氏個人の考えとBogleheads®の投資哲学の違い」ですが、Bogleheads®のウェブサイト: https://www.bogleheads.org/forum/index.php には
" Bogleheads.org – Investing advice inspired by John Bogle" (ボーグル氏から着想を得た投資アドバイスグループ)
と書かれています。

Inspired byは「〜に端を発する」、「〜着想を得る」という意味になりますので、ボーグル氏の投資哲学に着想を得てBogleheadsのメンバーがまとめ上げたものが「Bogleheads投資哲学」になり、Bogleheadsの投資哲学=100%ボーグル氏ではありません。

「Bogleheads投資哲学」は
米国投資家向け: https://www.bogleheads.org/wiki/Boglehe ... philosophy
米国外投資家向け: https://www.bogleheads.org/wiki/Boglehe ... _investors

の2種類あり、「米国投資家向けの投資哲学」2.2には以下の記載があります。
Bogle recommends a simple portfolio of only two funds for many investors: Vanguard Total Stock Market Index Fund and Total Bond Market Index Fund.
A portfolio held by many Bogleheads forum members is the three fund portfolio, which allocates investments among a U.S. Total stock market index fund, a Total International stock market index fund, and a U.S Total bond market index fund.
(ボーグル氏は米国株+米国債の2つのインデックスファンドを組み合わせたシンプルなポートフォリオを推奨しているが、多くのBogleheadsメンバーは3つのインデックスファンドの組み合わせ(米国株、グローバル除く米国株、米国債券)を保有しています。)
推奨ポートフォリオも異なりますし、ボーグル氏は短期的な投機を可能にするE T Fに反対の立場を取っていましたが、Bogleheads®の投資哲学では、インデックスファンドに投資する方法として、投資信託やE T Fを活用することをお勧めしています。

このように見解が異なる中、Bogleheads®とボーグル氏の関係が良好ではなかったかというと、そのようなことは全くなく、Bogleheads®の年次総会にはボーグル氏も参加され、Bogleheads®メンバーと楽しそうにコミュニケーションやディスカッションするボーグル氏の姿を、バンガード本社出張時、宿泊先のホテルがBogleheads®年次総会会場だったこともあり、私も何度か目にしました。

ボーグル氏は「先陣を切る信念の人」で、自分自身の言動に対し一貫して責任を持ち「航路を守り続けた」からこその「米国株支持」であり、E T Fに反対の立場を取った部分もあると個人的には思います。ETFを着想から形にしたアメリカン証券取引所のネイサン・モスト氏のことは「先駆者としての彼に敬意を表し、ここに書き記したい。」と『航路を守れ』※の中で紹介しています。

米国MornigstarのディレクターでBogleheads®メンバーでもあるChristine Benz氏がボーグル氏にインタビューした動画(https://www.youtube.com/watch?v=P54trh0Rre8)では、”I am a believer of U.S. economy.”と言っており、米国企業の一貫性や健全性、米国企業は世界経済の縮図とも言えることなどから、米国外(International株)への投資は不要であること、米国株の方がパフォーマンスが良いにも関わらず、最近米国外(International)株式への資金流入が増えているが理解出来ないという話もしています。ボーグル氏の話は、基軸通貨を持つ米国在住の米国投資家に向けたものである点も考慮する必要もあると思います。

sotaさんが紹介して下さったYouTube動画にも米国株市場の過去の高成績が紹介されていましたが、「過去のパフォーマンスを見て投資することは、バックミラーを見て車の運転をすること」と同じで適切ではないと考えています。

Bogleheads®の投資哲学も同じ考えのもと、「4分散」では、「将来的にアウトパフォームする可能性のある市場の特定の株式を選ぼうとするのではなく、幅広く分散、または市場全体に投資出来る投資信託/ETFに投資してください」とあります。Bogleheadsの投資哲学はボーグル氏の考えを確固たる骨子にしつつも、咀嚼してBogleheads®としてまとめたものになります。

Bogleheads®とは、バンガード創業者で投資啓蒙家のジョン・ボーグル氏に敬意を込めた造語で、ボーグル氏の投資哲学の賛同者が集うコミュニティのことを言います。「Bogleheads®の投資哲学—米国外投資家向け」は、通貨や金融政策、税制、年金制度、市場の取引ルールなどが異なる米国以外の世界中の投資家向けに向けて、投資で成功して貰えるようにとまとめた米国のBogleheads先人たちによる、GIVE精神のひとつのかたちかと思います。それを翻訳し、一部日本の事情に合わせて編集して仕上げたのが、「Bogleheads®の投資哲学-米国外投資家向け」https://www.bogleheads.jp/docs/ です。

sotaさんもコロナ以降投資を始められ、いろいろな投資手法を経て、「全世界株式インデックスの投資信託と現金・日本国債での運用」に切り替えられたとのこと、実体験を掲示板で共有頂きありがとうございます。掲示板を読まれた多くの方のご参考になると思います。

私も2008年から、今振り返ってみるとまさにBogleheads®の投資哲学を実践していますが、それまでの個別株やアクティブ投信などへの投資で資産と気持ちをすり減らした分、Bogleheads®の投資哲学に沿った行動の過程と結果(まだ実践中ですが)に満足しています。投資に掛けるエネルギーが不要になることで得られる時間と余裕、心の平和、十分に満足出来るリターンなどです。

私はインデックスファンド業界と投資家の皆さんに育てて頂いたと思っているため、その恩返しとしてBogleheads®の活動をしています。
一緒にBogleheads®日本チャプターを立ち上げた水瀬ケンイチさん、虫とり小僧さん、セロンさんも、日本で地に足のついた良質な投資の考えが広まり、投資で成功するためのお手伝いが出来たらとボランティアで活動しています。
今後とも投稿などを通じてBogleheads®活動にお力添え頂ければ光栄です。

Bogleheads®日本チャプターについて: https://www.bogleheads.jp/about/#a3

とても長くなってしまいましたので :oops: 、また何か気づいた点がありましたら投稿いたします。
==========
※ジョン・C・ボーグル著、石塚順子=訳『航路を守れ—バンガードとインデックス革命の物語』、幻戯書房、2021年
https://www.genki-shobou.co.jp/books/978-4-86488-213-2

Re: ジョン・ボーグル氏は国際株に投資することを反対していたのか?

Posted: 月 8 29, 2022 9:07 am
by 水瀬ケンイチ
Sotaさんは、BogleHeadsが、ボーグル氏とその意見を金科玉条のごとく崇めているような印象をお持ちだったのかもしれません。
実際は逆で、ボーグル氏とバンガードが、会社の運営方針をめぐり度々対立して議論していたように(「航路を守れ」参照)、
BogleHeadsも、ボーグル氏とバンガードに疑問を投げかけ活発に投資議論をしていたように思います。

以前、年に一度開催される「BogleHeadsカンファレンス」に現地参加したことがあります。
そのパネルディスカッションで、BogleHeadsメンバーがバンガードの幹部たちを前にして、
「BogleHeadsはバンガードに何を教えているか?」という質問を投げかけました。
バンガードの幹部たちが「いつもBogleHeadsの皆さんに見られていると思うと、しっかりやらなければと緊張します」と、
汗をかきながら答えているのを見て、これはよい関係だなと感心しました。

どちらかがどちらかを崇めているのではなく、お互いをリスペクトしつつ、何が本当によいのかをお互いに模索している、
そんな印象を受けました。

投資に唯一無二の正解はないと言われています。これからも、より良い考え方が出てくるかもしれませんね。

Re: ジョン・ボーグル氏は国際株に投資することを反対していたのか?

Posted: 月 8 29, 2022 3:03 pm
by ポメラニアン
ボーグル氏は米国人ですから米国株インデックスを勧めるのは当然のことです。
日本で言えば孫氏が日本株を進めるようなのものです。
我々日本人は国際株を購入していけばよいのではないでしょうか。

Re: ジョン・ボーグル氏は国際株に投資することを反対していたのか?

Posted: 火 8 30, 2022 4:33 pm
by Sota
水瀬ケンイチさん、コメントありがとうございます。
Sotaさんは、BogleHeadsが、ボーグル氏とその意見を金科玉条のごとく崇めているような印象をお持ちだったのかもしれません。
そうです。
私の心象はそういうものでした。
Bogleheads®とは、バンガード創業者で投資啓発家のジョン・ボーグル氏に敬意を込めた造語で、ボーグル氏の投資哲学の賛同者が集うコミュニティのことを言います。
https://www.bogleheads.jp/about/

「ボーグル氏の投資哲学の賛同者」であれば、ボーグル氏が「国際株は必要ない」と言っていたのであれば、いつから、なぜ米国外への投資の話しが出てきたのかと不思議に思ったのでした。
BogleHeadsも、ボーグル氏とバンガードに疑問を投げかけ活発に投資議論をしていたように思います。
Bogleheads®とボーグル氏が投資議論をしていた話について出典があれば教えていただけると幸いです。

水瀬ケンイチ さんが書きました: 月 8 29, 2022 9:07 am Sotaさんは、BogleHeadsが、ボーグル氏とその意見を金科玉条のごとく崇めているような印象をお持ちだったのかもしれません。
実際は逆で、ボーグル氏とバンガードが、会社の運営方針をめぐり度々対立して議論していたように(「航路を守れ」参照)、
BogleHeadsも、ボーグル氏とバンガードに疑問を投げかけ活発に投資議論をしていたように思います。

以前、年に一度開催される「BogleHeadsカンファレンス」に現地参加したことがあります。
そのパネルディスカッションで、BogleHeadsメンバーがバンガードの幹部たちを前にして、
「BogleHeadsはバンガードに何を教えているか?」という質問を投げかけました。
バンガードの幹部たちが「いつもBogleHeadsの皆さんに見られていると思うと、しっかりやらなければと緊張します」と、
汗をかきながら答えているのを見て、これはよい関係だなと感心しました。

どちらかがどちらかを崇めているのではなく、お互いをリスペクトしつつ、何が本当によいのかをお互いに模索している、
そんな印象を受けました。

投資に唯一無二の正解はないと言われています。これからも、より良い考え方が出てくるかもしれませんね。

Re: ジョン・ボーグル氏は国際株に投資することを反対していたのか?

Posted: 火 8 30, 2022 5:19 pm
by Sota
ポメラニアンさん、コメントありがとうございます。

ポメラニアンさんは私が最初にあげた下記の動画はご覧になりましたか?

「インデックスファンドの父」は全世界株派?米国株派?【米国株 投資 ETF】
投資忍者 - 米国株投資

https://www.youtube.com/watch?v=8V8AjfxWri0

この動画で言われてるボーグル氏の発言が真実であれば、ボーグル氏は「米国人」だから「米国株式インデックス」を勧めたわけではないと思います。
あなたはすでにインターナショナルポートフォリオを持っているのに、なぜ国際株を追加したいのですか?
さらにボーグルは国際株への投資はリスクを追加していると述べました
https://youtu.be/8V8AjfxWri0?t=149

ボーグルは国際株が米国株を上回ったとしても、より安価な管理費用の米国ファンドに投資することでこの違いを補うことができると述べました。
https://youtu.be/8V8AjfxWri0?t=333
ボーグルは常に国際株を保有する必要はないと言っていましたが、もし保有したいのであれば国際株にポートフォリオの20%以下で投資することを推奨しました。
https://youtu.be/8V8AjfxWri0?t=411

上記のような考えがあったからだと思います。

私は日本人だから国際株に投資しているのではありません。
未来がどうなるかわからない、20年後も米国が覇権をとっているかわからないので世界中の株に投資をしています。

ポメラニアン さんが書きました: 月 8 29, 2022 3:03 pm ボーグル氏は米国人ですから米国株インデックスを勧めるのは当然のことです。
日本で言えば孫氏が日本株を進めるようなのものです。
我々日本人は国際株を購入していけばよいのではないでしょうか。